皆さん、こんにちは。東京都町田市や神奈川県相模原市などを拠点に各種地盤改良工事・調査・設計などの事業を手掛けている 株式会社 スフィーダです。地盤に関することなら、何でも相談に乗りますから、お気軽に声を掛けてください。
さて本日は、地盤改良工事の種類や特徴、選定基準などについて説明いたします。地盤改良とはそもそも何なのかというお話に始まって、工事の内容を詳しく解説していきます。
地盤は家や建物を建てる上でとても大切な部分であり、皆さんとも直接関わってきますから、記事で解説することをよく確認してください。
■地盤改良とは
地盤は建造物を支える基礎となる土地のことです。
地盤が弱いところに家や建物を建てると、そのうちに地盤沈下が起きたり、最悪の場合は建造物が倒れたりしてしまうことがあります。そのようなことがあっては大変ですから、地盤を強くしなければいけません。そのための工事を地盤改良工事と言います。補強工事とも言えます。
地盤が弱いとほかにも困ることがあります。例えば、地震が起きたときです。たとえ耐震性能に優れた家を建てたとしても、地盤の方がしっかりしていないと、激しく揺れたりゆがんだり液状化で沈んだりすることもあるのです。
つまり、建物だけの対策をするのでは安全対策としては不充分であり、地盤についても適切な工事を行わなければいけません。
地盤改良工事を行うにあたってまずすることは地盤調査です。
対象の土地に地盤改良工事が必要なのか、どのような種類の地盤改良をしなければいけないのかを確認するのが地盤調査です。
以前は、地盤調査は法律では義務化されていなかったのですが、住宅瑕疵担保履行法の施行により施工会社の保険の申し込みに必要となりました。そのため、現在では必ず行うことになっています。
■地盤改良の種類
地盤改良工事の種類を紹介しましょう。
・表層改良工法
表層改良工法とは、地表から比較的浅い箇所を対象にした地盤改良工事です。深さで言えば軟弱地盤が2mくらいになった部分の土を掘り下げ、セメント系固化材を土に混ぜて締め固めます。これで地盤を強化するのです。
・柱状改良工法(深層混合処理工法)
軟弱地盤から固い地盤までの距離が2m以上あると、表層改良工法では対応しにくくなります。そこで用いられるのが柱状改良工法(深層混合処理工法)です。
この工法では地盤にコンクリートの柱を複数本注入します。碁盤の目のように注入し、地盤を強化するのです。
柱は固い地盤の支持層にまで打ち込むことがあり、一戸建ての住宅を建設する場合でも深さが4mくらいになることがあります。
一戸建て住宅以外でも、自重の重いビルやマンションの地盤にもよく用いられる工法です。
・小口径鋼管工法
小口径鋼管工法でも地盤に柱を注入するのですが、用いる材料が柱状改良工法(深層混合処理工法)と違います。柱状改良工法ではコンクリートの柱を用いるのに対して、小口径鋼管工法では鋼管の柱を使います。
こちらの工法では、地中かなり深くまで柱を注入して、地盤を強化することが可能です。戸建て住宅でも20m、ときには30mもの深さまで地盤強化ができます。
その割には工期が1~2日と短いです。
■地盤改良の選び方のポイント
地盤改良工法の種類を紹介しましたが、それぞれをどのような基準で選んだらいいでしょうか。選び方のポイントを考えてみましょう。
・地盤の状況を正確に把握する
地盤改良工法を選ぶ場合は、まず地盤の状況を正確に把握する必要があります。地盤の状況により向いている工法と向いていない工法があるのです。
表層改良工法が向いている地盤は、勾配が少ない土地で、地下水位が地盤改良面よりも高くない土地です。そして、強化な地盤までの距離が2m程度と浅い場合も、適した工法になります。
柱状改良工法は深さのある軟弱な地盤向きの工法です。不同沈下の可能性がある場合にも適しています。
小口径鋼管工法は上記の工法では対応しきれないような深さのある地盤に向いた工法です。また、狭いところでも工事ができるほか、支持層がしっかりしている地盤にちょうどいい工法でもあります。
・建設予定の建物の特性を考慮する
これから建設することになる建物の特性によっても、選ぶべき地盤改良工法が変わってきます。
かんたんにそれぞれの工法が向いている建物を取り上げましょう。
表層改良工法は一戸建てレベルの建物にオススメの工法です。柱状改良工法は戸建て住宅はもちろん、中層マンション、工場、道路などにも適用できます。小口径鋼管工法は3階建て以上の重量のある建物にも対応しやすいです。
・コストと効果のバランスを考える
それぞれの地盤改良工法によって、かかるコストも違うし、効果も異なります。コストがどのくらいで、効果がどうなっているか確認してみましょう。
戸建て住宅で表層改良工法を利用した場合、地域や広さ、工事の状況によってもコストは変わりますが、目安としては1棟あたり100~100数十万円程度です。効果は施工者のスキルに左右され、実績によって変わります。
戸建て住宅に柱状改良工法を行った場合、柱を30本注入したとして、1棟あたりのコストの目安は数十万円から数百万円です。効果は早期に大きな強度が得られる、長期間安全に利用できるなどです。
戸建て住宅に小口径鋼管工法を行った場合のコストも数十万円から数百万円くらい。効果としては、ほかの工法と比べても地盤をより強固にできることです。
■まとめ
今回の記事では、地盤改良工事の特徴、種類、工法の選定ポイントなどを解説しました。
家や建物を建てる際には建物だけのことを考えるだけでは十分ではありません。建物を建てる基礎になる地盤の状況もしっかり把握しておく必要があります。
それを行うのは地盤調査であり、地盤調査の結果に基づいて地盤改良工事を行うこともあります。この記事では、地盤改良工法の主な種類として、表層改良工法、柱状改良工法(深層混合処理工法)、小口径鋼管工法を取り上げました。
それぞれメリット・デメリット・コスト・効果などが異なります。業者ともよく相談しながら、最も適した工法を選んで工事すれば、地盤強化効果も高まるでしょう。
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